IL GIORNO DEL COBRA
監督: エンツォ・G・カステラッリ
音楽: パオロ・ヴァジル
出演: フランコ・ネロ、シビル・ダニング、マリオ・マランツァーナ、ウィリアム・バーガー、ミッキー・ノックス、ロッコ・レッロ、ロマノ・プッポ
1980年 イタリア映画
今夜もパチモンです。
80年代のフランコ・ネロ主演のアクションものです。
共演は「宇宙の7人」のシビル・「お○ぱい」・ダニング。
マカロニ・ウェスタン・ファンにはお馴染み、ウィリアム・バーガーも出てしまっています。
ストーリーは、悪党の罠にはめられて麻薬捜査官をクビになった男が、元上司からかつて自分を罠にはめた男が絡む事件の調査を依頼され・・・・みたいなお話。
取り立てて特筆すべきものはない、パチモン・刑事アクションです。
パチモンSF「ヒューマノイド/宇宙帝国の陰謀」(1979)の監督、アルド・ラドが脚本を書いていますが、
監督級の人が脚本を書こうが、所詮パチモン監督なので、作品が良くなるハズもありません。
しかし、どんなカスな脚本も一応映画としての体裁を整えて世に送り出す職人監督、エンツォ・G・カステラッリがメガホンを取っているので、
そつなくまとまった1本になっています。
日本では劇場未公開に終わっていて、ビデオが出ただけだったので、
この作品を観るためには、いまだにDVDとVHSが同居している田舎のレンタルビデオ屋を探すほかありません。
でも、そこまで苦労して探して観るべき作品かと言えば、推して知るべしというところです。
(しかし、本国イタリアではまさかのDVDが出てたっけなあ。)
音楽は、パオロ・ヴァジル。なんかハーブみたいな名前。
なんと、スコアを担当した作品の中で日本で劇場公開されたものはありません。
「宝石泥棒大逆転」(1980)、「バラと酒と亡霊と」(1974)といった
アンソニー・M・ドーソン(アントニオ・マリゲルティ)監督作品のスコアを担当することが多かったようです。
劇場未公開作ばかりなのはそのせいか(^^;)。
一応「Day Of The Cobra」という主題歌があって、ゆったりとしたレゲエ調のけだるい演奏に、おっさんが地声で歌ってます。
所々にスライ&ロビーみたいな「ポ~ン」とか「ピュ~ン」とかいう突拍子もないS.E.が挿入されます。
劇伴は、この手の刑事アクションにはお約束のサックスをフィーチャーしたシティ感覚(死語(^^;))溢れるインストを始め、
キレはあんましないけど、刑事ものには欠かせないブラスセクションも入っています。
エレキベースがブリブリやる80年代パチモン刑事アクションには定石のハード(というほどでもないけど)チューンも
入っていて、そこそこ楽しめます。
ただ、このベースをフィーチャーした曲は、何回もスコアの中で顔を出すのですが、
ベースが延々と演奏するバックにたまにギターやブラスやエレピが入る展開なので、
延々と30分くらいスタジオでセッションした長い1曲をぶつ切りにして数曲に分けただけのような印象もあります。
ただ、感傷的なアコースティックギターとチープなシンセの曲はいただけない。
なんかマカロニ・ソフト・コア・ポ○ノの劇伴みたいで、
怒濤のアクション・チューンを期待するこっちとしては、つい飛ばして聴いてしまいます。
サントラは、残念ながら(ほんとは全然残念じゃないけど)CD化はされておらず、
伊Cinevoxレーベルから発売されたLPが存在するのみです。
恐らく、今では中古レコ屋の邦楽も洋楽もごちゃ混ぜになった100円ワゴンセールコーナーなどで埋もれていると思われるので、
発見するのは至難の業だと思われます。
(なお、マカロニ・アクションのコンピレーションCD「Beretta 70」に1曲、「Roma Violenta」というコンピに組曲が1曲、それぞれ収録されているようです。)
本日の検索キーワード
The day of Cobra - Il giorno del Cobra
Paolo Vasile - Escape (Il Giorno Del Cobra)
Beretta 70: Roaring Themes From Thrilling Itali.../Efa Imports
¥1,479
Amazon.co.jp
Roma Violenta Rare/Cinevox Records
¥1,078
Amazon.co.jp
↧
コブラ/フランコ・ネロ 殺しの罠
↧