SATAN'S SLAVE
監督：ノーマン・Ｊ・ウォーレン
音楽：ジョン・スコット
出演：マイケル・ガフ、キャンディス・グレンデニング、ジェームズ・ブリー、セリア・ヒューイット、バーバラ・ケラーマン、マーティン・ポッター、デヴィッド・マクギリヴレイ
１９７６年 イギリス映画
本邦劇場未公開のイギリス製オカルト・ホラー。
ストーリーは、両親が謎の死を遂げた若い娘さんが、親戚のおっさんの屋敷で暮らすことになりますが、
それ以来身の回りで不思議な事が起こるようになります。
実はおっさんとその親族は悪魔崇拝者であり、娘さんは捕らえられ魔女復活の生贄にされそうになる・・・・というお話。
監督の、ノーマン・J・ウォーレンは、レンタルビデオ店黎明期に、多くのお客さんがだまされて借りた
悪名高い低予算カスSF「人喰いエイリアン」や「悪魔の受胎」を手掛けた人です。
とはいえ、この監督の作品群は、英国伝統ホラーの概念を軽く逸脱する独特のトラッシュな味わいから、
クセになる人もおられるとか 笑。
音楽は、なんとジョン・スコット。
この監督とは、「悪魔の受胎」でも組むことになります。大作も手掛ける彼が、この監督の作品を何作も手掛けるなんて、余程ウマがあったんでしょうか。
メイン・タイトルは、パーカッシヴでショッキングな音と不穏なサスペンス調のメロディが交互に繰り返されるスコア。
劇伴にも登場するエレキギターにちょっぴりサイケなエフェクトをかけてあります。
メイン・タイトルの不穏なメロがモチーフとなって、劇伴にも活かされています。
クラリネットの音が不思議なリフのループを繰り返す、
ソフトロックとプログレを足したようなスコアもあります。
中には、この不穏なモチーフを無理やり使った愛のテーマらしいライトなスコアもあります。
ストリングスは入っていないようで、恐らく予算の都合でオケは確保できず、
１０人にも満たないバンド編成で録音されたスコアではないかと思われます。
「ファイナル・カウントダウン」や「グレイストーク」といったオケスコアを期待されるとガッカリされるかも知れませんが、
小編成でもクオリティの高い楽曲を提供しているところはさすがです。
サントラは、長らく発売されませんでしたが、2016年にイギリスのMoscovitch Musicレーベルから
CDとLP、ダウンロード版が発売されています。