TIMERIDER: THE ADVENTURE OF LYLE SWANN
監督:ウィリアム・ディア
音楽:マイク・ネスミス
出演:フレッド・ウォード、ベリンダ・バウアー、ピーター・コヨーテ、L・Q・ジョーンズ、エド・ローター、リチャード・メイサー、メイコン・マッカルマン、クリス・マルケイ、トレイシー・ウォルター
1983年 アメリカ映画
本日は、80年代の知られざるB級SFをご紹介。
ストーリーは、モトクロスレーサーが、砂漠地帯でオートレース中に時空移動の実験に巻き込まれ、19世紀のアメリカ西部にタイムスリップしてしまいます。
悪党が闊歩する無法地帯の街で、レーサーは未知のオートバイを奪おうとする悪党一味に追い回されることになる・・・というお話。
ツッコミどころもたくさんある作品ですが、B級ですから大目に見てあげたいところです。
(パチモンよりもずっとマシなので、おっさんには全く気にならないレベルでした 笑)
大西部時代へのタイムスリップもので、まさか「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」はこれのパクリか?笑
主演が「レモ/第一の挑戦」のフレッド・ウォードというだけで、もうB級臭がプンプンする作品なのですが、
実は監督が後に「ハリーとヘンダソン一家」や「ティーン・エージェント」を撮ることになるウィリアム・ディアだったりします。
本作品は、日本では劇場未公開でしたが、1984年のアボリアッツ・ファンタスティック映画祭に正式出品されています。
最終的に日本でもビデオは発売されましたが、DVDにはなっていないようです。
音楽は、元モンキーズのマイク・ネスミス。
本作品では、スコアだけでなく脚本も共同執筆しているそうです。
このサントラには、残念ながらマイク・ネスミスのボーカルは全く入っておらず、全編インストになっています。
この人は、ギターもピアノもハーモニカも演奏できるマルチプレーヤーなので、
おそらくこのサントラはほとんど1人で重ね録音したのではないでしょうか。
ドラムも自分で叩いてるのかなあ。
エッジの効いたロックギターがリフを刻み、ソロまで披露するハードめなインストギターロックを始め、
シンセの音色とメロディーが今聴くとちょっと恥ずかしい元気いっぱいな爽やかロックチューンなど、
全編ロック調のスコアになっています。
一応モチーフらしきものがあって、劇伴にも活かされているところなどは統一感があって好感が持てます。
シンセがチープなので、B級作品であることをスコアからも容易に連想できます。
ノスタルジックな80年代のロックスコアですが、当時の青春映画のスコアにもこういう感じのがあったなあ。
今聴くと時代を感じさせるスコアですが、何度も聴いているうちに当時こういうスコアをかっこいいと思って聴いていたおっさんは違和感が無くなってくるので不思議です。
サントラは、2000年になって海外のrio recordsと言うレーベルからCDが発売され、現在ではi-Tunesでダウンロード版が入手可能です。