7 DAYS IN ENTEBBE
監督:ジョゼ・パヂーリャ
音楽:ホドリゴ・アマランチ
出演:ロザムンド・パイク、ダニエル・ブリュール、エディ・マーサン、リオル・アシュケナージ、ドゥニ・メノーシェ、ベン・シュネッツァー、ノンソー・アノジー、アンヘル・ボナニ
2018年 イギリス/アメリカ/フランス/マルタ映画
「エリート・スクワッド」のジョゼ・パヂーリャ監督が描く実録サスペンス。
ストーリーは、テルアビブ発、パリ行きのエアバス300が、ドイツ人のテロリストたちにハイジャックされ、ウガンダのエンテベ空港に着陸します。
テロリストは服役中の仲間の解放を要求し、イスラエル政府は人質救出作戦を計画する・・・というお話。
これまで、「エンテベの勝利」、「特攻サンダーボルト作戦」などでも描かれてきた題材ですが、パヂーリャ監督が淡々とした演出で描いています。
この監督については「エリート・スクワッド」シリーズで気に入っていたので、「ロボコップ」の監督に抜擢された時には大いに期待したのですが、
スコアも含めてギトギトのハリウッド色に着色されてしまって、ガンファイトシーン以外観るべきものがない駄作になってしまい、大変ガッカリしたものです。
おっさんは、パヂーリャ監督には本作品のような映画の方が似合うと思います。
今後も頑張って欲しいと思ってます。
ロザムンド・パイクは、70年代ファッションがばっちりキマッていて、最初に登場した時、彼女だと分かりませんでした。
彼女は、目が怖いので(誉め言葉)、こういう役がよくハマるんだろうなあと思います。
本編冒頭は演劇の練習風景から始まるので、エンテベと何の関係があるのかと思ってたら伏線でした。
クライマックスでは、救出作戦と演劇の舞台がシンクロ。
さすがジョゼ・パヂーリャ監督、クライマックスの銃撃戦のテンポは素晴らしい。
銃撃戦を見事な手際で短時間のうちにあっさりと描ききってます。
音楽は、ホドリゴ・アマランチ。
ストリングスとノイズのサスペンスフルなスコアで、ハワード・ショアを思わせるクールな感触もあります。
人質救出モノなので、雰囲気重視のダークなトーンのスコアがメインになります。
そんな中でインパクト大なのが、冒頭の演劇シーンの音楽。(スコアではなく既成曲?)
The Tractor's Revenge & Ohad Naharinの演奏によるもので、キレキレのパーカッションと男性コーラスによる創作ダンス用の曲。
これが、クライマックスの銃撃戦のシーンにも出てきて効果絶大です。
まあ、他に激しいスコアがほぼ無いので、これが一番しっくり来るとも言えます。
この曲は、サントラのラストにも入ってます。
エンドクレジットは、前衛ダンスを踊る男性ダンサーのバックで不気味な重低音が響くアバンギャルドな雰囲気のストリングスチューンが流れます。
サントラは、CDとダウンロード版が発売されています。