ルディ・レイ・ムーア

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DOLEMITE IS MY NAME
監督：クレイグ・ブリュワー
音楽：スコット・ボマー
出演：エディ・マーフィ、キーガン＝マイケル・キー、マイク・エップス、クレイグ・ロビンソン、タイタス・バージェス、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、コディ・スミット＝マクフィー、スヌープ・ドッグ、ウェズリー・スナイプス、クリス・ロック
２０１９年　アメリカ映画

最近めっきりヒット作に恵まれなくなったエディ・マーフィが久々に快挙を飛ばした伝記コメディ。
Netflixでの配信なのが、とても惜しまれる快作です。
（まあ、しばらく待てばDVDが出るんだろうけど・・・・・）
７０年代の実在のコメディアン、ルディ・レイ・ムーアをエディが生き生きと演じています。
直球の下ネタギャグで人気のあった人で、レコードも映画も自主製作から始めて自力でヒットにつなげたスゴい人です。
８０年代のラップやブラック・カルチャーに大きな影響を与えたと言われ、多くのラッパーからのリスペクトを受けている人でもあります。
ストーリーは、コメディアンを目指ざしてロサンゼルスのレコード店で働くルディが、
自主製作でお下劣ネタ満載のコメディ・アルバムを作ったところ黒人を中心に大ヒット、ビルボード誌を賑わす程の売れ行きになります。
さらに、たまたま劇場で観た映画「フロント・ページ」に触発されて、ルディは今度は自主製作で映画を撮ろうと一攫千金を狙う・・・・というお話。
最初はキャバレーで数分間司会をさせてもらう程度の男が、次第に成功していく様を描いていて、
エディ・マーフィ本人とも重なるところが、なんとも言えない味わいのある作品です。
スヌープ・ドッグ、クリス・ロックといった黒人スターが参加しているところもなかなか。
エンド・クレジットでは、ルディ・レイ・ムーアが撮った映画「Dolemite」の実際の映像が流れます。
オリジナルの映像を観ると、本編での撮影シーンがかなり忠実に再現されていたことが分かります。

音楽は、スコット・ボマー。
「ブラック・スネーク・モーン」などのスコアで知られる人で、
ティアージャカーズやインパラといったメンフィスのガレージ・バンドでベースを担当していたミュージシャンです。
スコア全体が７０年代ブラック・ムービーのサントラを彷彿とさせる、グルーヴィーな作風で統一されています。
ワウ・ギターにファズ・ギター、フルートやストリングスの使い方などが、
モロ「黒いジャガー」あたり思わせる７０年代ブラック・ミュージックな雰囲気。
劇伴全体を通じてレア・グルーヴなノリのカッコいい曲が多く、曲単位で聴けるクオリティを持っています。
ファンク、レアグルーヴ好きのおっさんには、かなり心地よいサントラです。
クレイグ・ロビンソンによる主題歌は、オリジナルの映画「Dolemite」の主題歌をカバー。
（この映画「Dolemite」のサントラ、自主製作と言いながら実はイカしたファンキーかつグルーヴィーな隠れた名盤。）
劇中、エディ・マーフィとダヴァイン・ジョイ・ランドルフが歌う”Ballad Of Boy And A Girl”も収録されています。
非常に優れたアルバムなんですが、Netflix限定配信のせいかサントラがダウンロードしか発売されていません。
CDも出してほしいなあ。