THE GHOST WRITER
監督: ロマン・ポランスキー
音楽: アレクサンドル・デスプラ
出演: ユアン・マクレガー、ピアース・ブロスナン、キム・キャトラル、オリヴィア・ウィリアムズ、トム・ウィルキンソン、ティモシー・ハットン、ジェームズ・ベルーシ、イーライ・ウォラック
2010年 フランス/ドイツ/イギリス映画
名匠ロマン・ポランスキーが、ロバート・ハリス原作の同名ベストセラー政治サスペンスを映画化した作品。
ストーリーは、元イギリス首相の自伝の執筆を依頼されたゴーストライターが、
自伝に載せる素材を集めるうち、元首相にまつわる秘密を知り、
そのことをきっかけに巨大な陰謀に巻き込まれていく・・・・みたいなお話。
この映画は、芳醇なワインを楽しむがごとく、
ポランスキーの円熟の技を楽しむ大人向けの作品といえるでしょう。
あれが変だ、これが変だと、ブツブツつっこむ癖のある人は観ない方がいいかも知れません。
サスペンスとしては、そんなにハラハラドキドキで話が展開するわけでもないし、
使い古されたネタも出てきますが、
そんなたわいもない素材なのに観る者を最後まで引きつけてしまう手腕はさすがと言えるでしょう。
古典的な匠の技を素直に堪能しましょう。
曇天の空や鉛色の海、雨など全体的にどんよりとした陰鬱な風景が
サスペンスをより重厚なものにしているような気がします。
ていうか、この監督の「ナインス・ゲート」でも同じような色の風景が多かったような気が・・・。
キャストも英国の俳優を中心になかなかのメンバーを揃えています。
主人公役のユアン・マクレガーやピアース・ブロスナンもさることながら、
「シックス・センス」のオリヴィア・ウィリアムスがブロスナンの妻役で出てたり、
(あ、彼女は「ポストマン」でオ○パイ出してました→kazzpさんへの伝言)
ポリス・アカデミーの大富豪のお嬢様役キム・キャトラルが出てたり、
ティモシー・ハットン、ジェームズ・ベルーシがちょい役で出てたりしますが、
一番驚いたのは、「続・夕陽のガンマン」のイーラン・ウォーラックが老人役でちょっぴり出てたこと。
もう90歳を超えてると思われますが、いまだに現役とは。
おじさんには嬉しい配役でした。
音楽は、アレクサンドル・デスプラ(なんかこの発音、すごい違和感)。
この人、いつからDesplat「デスプラ」って呼ばれるようになったんだろ。
僕が昔フランス語の授業で習った時は、De「ドゥ」の後に「s」が来たときの発音はDes「デ」で、
「s」は発音しないって習ったんだけどな。
昔は日本語でも「デプラ」って表記されてたと思ったけどなあ。
本人が自分のことを「デスプラ」って言ってんだろうか。
DVDのパッケージにも「デスプラ」って書いてあるから、一応それに従いますけど・・・・。
誰が言い出しっぺなんでしょうねえ。
ま、いいか。
さて、スコアの方はというと・・・・、この人、サスペンスやらせたらすごく上手い。
緊張感ある独特の空気を持ったスコアを書く人なので、
今回もスコアのインパクトもかなりのものです。
オールドスタイルといえばそれまでですが、最近の作曲家には珍しく
安定感のあるオーソドックスなスコアが書ける人です。
オープニングから存在感抜群のスコアが登場します。
船が港に接岸する場面を正面から捉えたシーンのバックに
オーボエなどの管楽器がボニョボニョとミニマルなループを構成する中に
歪んだフルートがかぶさってくるスコアをつけていて、
一瞬、冒頭の映画会社のロゴが続いているのかと思ってしまいました。
劇中でもこのミニマルなスコアがあちこちに出てきますが、
マイケル・ナイマンにも似たミニマリズムがサスペンスを盛り上げます。
これも、最近のヒットだなあ。
最近のハリウッド映画は、劇伴に始まり劇伴に終わる、みたいなスコアが多くて
この映画のテーマ曲はこれ!というキラー・チューンが存在しない作品が多いのが残念です。
今はフランスやイギリスの映画のスコアの方が案外面白いのかもなあ。
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