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Channel: サウンドトラック秘宝館
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サイボーグ・ハンター/ニューヨーク2019

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2019: AFTER THE FALL OF NEW YORK
監督:セルジオ・マルティーノ
音楽:グイド&マウリッツィオ・デ・アンジェリス
出演:マイケル・ソプキー、ヴァレンティナ・モニエ、アンナ・カナキス、ローマン・ギア、ヴィンセント・スカロンドロ、ジョージ・イーストマン、エドマンド・パードム
1983年 イタリア映画


本日は、今年奇跡的にサントラが発売されたパチモン・マカロニSF版「ニューヨーク1997」をご紹介。
ストーリーは、核戦争の結果、子供が生まれなくなってしまった世界を舞台に、
アラスカに逃げ延びて国家の復興を模索するアメリカ合衆国が、
廃墟と化したニューヨークに子供が生める女性が存在していることを突き止め、
ミュータントやサイボーグが支配するマンハッタンにバウンティ・ハンターを送り込む・・・・というお話。一応、もう2020年になっているので、この映画の設定は賞味期限切れになってます 笑。
まあ、パラレル・ワールドでのお話という見方をすれば、今でも観れるか・・・・、
いや、ミニチュア丸わかりのカスなSFXなど、今の若い人が鑑賞するには忍耐が必要かも知れません。
監督は、マーティン・ドルマンことセルジオ・マルティーノ。
「2019: AFTER THE FALL OF NEW YORK」なんていう英語タイトルなんかもつけちゃっていますが、
ほんとのタイトルは「2019 DOPO LA CADUTA DI NEW YORK」。
主人公とヒロインは、「死神ジョーズ/戦慄の血しぶき」でも共演しています。
ちなみに往年のマカロニ・スター、ジョージ・イーストマンが放射能でゴリラ化した怪人を演じていてビックリ。


音楽は、オリヴァー・オニオンズなんて表記されてますが、
実はグイド&マウリッツィオ・デ・アンジェリス兄弟。
いきなり間抜けなトーンのトランペットシンセ音にヤラれます。
さすがだなあ、アンジェリス兄弟。いきなり脱力させること必至です。
まさかこれがテーマ・モチーフじゃないだろうねえ、兄弟・・・・げ、モチーフの一つじゃん。
さらに、ジョン・カーペンターを10倍安っぽくしたピコピコシンセが登場します。
劇伴の中で、オカリナ系の音だけで演奏される独特の空気感を持ったテンポゆったりめのスコアがあり、
南米の民族音楽を思わせる瞬間がありますが、
曲間もなくピコピコスコアに突入して、せっかくの空間の広がりを感じさせるスコアが台無しになります。
スコアは、ほぼシンセとギターだけで作られています。
そのため、パーカス、ドラム系は無残としかいいようのない安い音をしています。
サントラは、公開当時は発売されるわけも無く、今年になってようやくCD化されたのですが、
そのCDを最初はPCのスピーカーで聴いていたので、さすがにチープなのはこのせいかもと思い、
外部スピーカーに変えてみたところ、ほとんど同じでした 笑。
でも、一応ステレオ収録です。
さらに、聴いていくうちにLe Matosの「ターボ・キッド」に近い雰囲気を感じてしまうから驚きです。
ヒドいジャケもここまでいくと、パチモン・サントラの真骨頂という感じでむしろ微笑ましい。
(もともとのポスターがこのデザインだったようです。)
製作から17年を経て、ようやくメディア化された記念すべきディスクなのですが、
プレミア化するわけでもなく、Amazonあたりでも普通に購入できるようです。
 

 

 

 

 

 

 

 


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