POWER PLAY
監督: マーティン・バーク
音楽: ケン・ソーン
出演: ピーター・オトゥール、デヴィッド・ヘミングス、バリー・モース、ドナルド・プレザンス、ジョン・グラニック、チャック・シャマタ、アルベルタ・ワトソン
1978年 イギリス/カナダ映画
平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・
クーデターものとしては傑作の部類に入るのではないかと思う1本。
イギリス・カナダ映画だし、監督はTVムービー中心の人だし、どうせ地味なサスペンスだろうと思うと大間違い。
子供の頃、初めて月曜ロードショーで観た時は、まだ子供だったせいか、前半の諜報戦のくだりがかったるい気がしてましたが、
海外版DVDで久しぶりに鑑賞したところ、これがかなり面白い。
前半のサスペンスと後半のスペクタクルの描き分けが見事な作品です。
まあ僕が絶賛しても、普段カス映画ばっかり紹介しているので、あんまり信用されないかもしれませんが、機会があれば是非ご覧になることをオススメします。
ストーリーは、ヨーロッパの仮想の国(国旗がいかにも南米風なのには笑った)で、テロリストによる大臣誘拐事件が発生。大統領命令でテロ一掃作戦が始まり、国家警察の容赦無い摘発で、無実の人々も投獄され殺される事態に発展します。
これを危惧した軍の将校たちが秘かに軍事クーデターを企て、クーデターを阻止しようとする国家警察との間で諜報戦が繰り広げられます。
そして、遂にクーデターが決行される日がやってくる・・・・というお話。ラストは、ちょっと背筋が寒くなるような、いかにもこの頃のイギリス映画独特の終わり方をします。
キャストも見所の一つで、戦車隊長を演じたピーター・オトゥールがカッコいい。
カナダ軍全面協力の下で撮影された軍事クーデターのシーンは圧巻。
戦車や兵員輸送車がバンバン出てきます。これ、日本でもDVD化されないかなあ。
音楽は、イギリスのケン・ソーン。
この人はあまりメジャーな作品に恵まれないので、
どうしても地味な印象が付きまといますが、「クルーゾー警部」や「スーパーマン2」もCDになってるし、
そろそろこの映画もCD化してくれないかなあと思ってます。一聴してすぐイギリス映画のスコアだと分かるような独特の雰囲気があります。
メイン・テーマ的なモチーフは無く、最初から劇伴で始まるような作品です。
サスペンス描写のスコアは、同じイギリスの作曲家マイケル・J・ルイスのスコアによく似てます。
キメのフレーズや、シンセの音使いなど、かなり似てます。
まさか、ここだけマイケル・J・ルイスが書いたんじゃないかと疑ってしまいます 笑。
ミリタリー調のダイナミックなスコアもあって、こっちはちょっぴりロイ・バッドの雰囲気があります。なんとも言えないラストのエンド・タイトルを飾るのは、
リリカルだけど物悲しいストリングス・チューン。
あんまりモチーフのバリエーションはありませんが、
後半のクーデターシーンで大活躍するダイナミックなスコアが白眉です。音源さえ残っていればCDに出来ると思うんだけどなあ。
・・・と、ここまでが過去記事。
そして、遂に米Buysoundtraxレーベルから500枚限定で、スコアがCD化されました。
同じくケン・ソーンがスコアを担当した未公開映画「Assault on agathon(1975年)」とのカップリング仕様になっています。
本作品からは17曲が収録されています。
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