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Channel: サウンドトラック秘宝館
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パーフェクト・ケア

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I CARE A LOT
監督:J・ブレイクソン
音楽:マーク・キャナム
出演:ロザムンド・パイク、ピーター・ディンクレイジ、エイサ・ゴンサレス、クリス・メッシーナ、イザイア・ウィットロック・Jr、ダイアン・ウィースト
2020年 アメリカ映画



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・



今夜は、ロザムンド・パイクが主演するクライム・コメディをご紹介。
この作品で、彼女はゴールデン・グローブ主演女優賞を受賞しています。
この映画、12月に劇場公開されたばかりの作品なので、例によって未見のレビューですが、
U-NEXTでは劇場公開と同時に1900円でオンライン上映され、
今ではAmazon Primeでも880円で観れるようです。
すごい時代になったもんだ。
ストーリーは、身寄りのない高齢資産家の財産を守る立場の法定後見人が、
その裏で法の目をくぐって高齢者を警備の厳重な高級老人ホームに叩き込み、財産をかすめ取る悪行を繰り返していて、
新たな高齢女性に狙いをつけたところ、ロシア・マフィアから命を狙われる羽目になる・・・というお話のようです。
ロザムンド・パイクって、「ゴーン・ガール」のイメージが強すぎて、
いい人を演じていても「本当は悪女でそのうち化けの皮が剥がれるんじゃないか」と疑って観てしまいます 笑。
今回は冷酷な悪女らしいので、おっさんの先入観に合致した役どころのようです。



音楽は、イギリスの作曲家マーク・キャナム。
これまで、映画やビデオゲームのスコアをいくつか手掛けています。
本作品には、全編おっさん好みなアナログ調のシンセ・スコアが提供されています。
こういうLe Matosあたりとも通じるギラつきを押さえた温かみのあるシンセ音は聴いていてとても気持ちいい。
テーマ・モチーフは、きわめて単純なフレーズなのですが、なぜか印象に残ります。
リズミカルなシーケンス・パターンをバックに演奏されるノリの良いトラックもなかなか。
インダストリアルな無機質なパルス風の音や、

タンジェリン・ドリームやジョン・カーペンターを思わせるベーストラックなど、
スコアによってはアクション映画を思わせるキレの良いトラックが登場します。
その他、ヒーリング風の奥行きを感じさせるスコアもあったりバリエーションも豊かです。

いい意味で古臭い昔のアナログシンセ風の音使いが素晴らしい。
明快なメロはありませんが、ユニークで比較的キャッチーなスコアなので、スコアだけ聴いても飽きさせません。
サントラは、残念ながらダウンロード版しか出ていないようです。
最近は、ダウンロード版とアナログLPの2種類が出るケースも多く、
CD化されないスコアも目立ってきました。
アナログ盤がもう少し安かったら買うんですが、まだまだ手が出ません。

 




・・・・と、ここまでが過去記事。

本編をDVDで観ました。ロザムンド・パイクの役自体が大概なワルで、嫌な奴にしか思えない。そのため、悪党に痛めつけられようが、そもそもが身から出たサビではないかと思ったり、全く共感も感情移入も出来ないところが辛い。

でも、感情移入出来ないお陰で、ラストのオチはむしろしっくりきてしまいます。不思議な映画だ。

スコアは本編とよくマッチしていたと思います。

このスコア、結構お気に入り。CD出ないかなあ。





 

 

 

 

 








 


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