THE HORNET'S NEST
監督: フィル・カールソン
音楽: エンニオ・モリコーネ
出演: ロック・ハドソン、シルヴァ・コシナ、セルジオ・ファントーニ、ジャック・セルナス、トム・フェレーイ、マーク・コレアノ、ジョン・フォーダイス
1970年 アメリカ映画
日曜ですが、過去記事でゴメンなさい・・・
1944年イタリアの農村が舞台の異色戦争アクション映画。
ストーリーは、第二次世界大戦下のイタリアの小さな村で、パルチザンへの報復として村民がドイツ軍に虐殺されます。
虐殺から逃れた子供たちは、復讐を誓い山へ逃げ込みます。そこでパラシュートで降下してきた1人のアメリカ兵と出会い、
お互い協力し合ってダム爆破を計画する・・・というお話。
イタリアは枢軸国側だったのに??と思ったのですが、
1943年以降のイタリアは北と南で二分されていたそうで、北のムッソリーニ政権に反対する南側がパルチザン活動を展開していたそうです。
小粒で地味な内容の作品ですが、これが意外と面白い。
戦争映画とはいえ、戦車等の大物は出てこず、輸送トラックやキューベルワーゲンと怪しげな装甲車が出てくる程度です。
その分を脚本でカバーしていて、少年が銃を取って戦うところ等、さりげなく強烈な反戦メッセーが盛り込まれています。
気性の激しい少年を演じるマーク・コレアノのギラギラした演技が素晴らしく、観る者を引きつけます。
アメリカ兵を演じたロック・ハドソンは何故か鼻ひげを生やして、マカロニ・ウェスタンみたいでした(^_^;)
音楽は、イタリアの名匠エンニオ・モリコーネ。
山中を行進する少年たちの口笛が、テーマ・メロになっています。
このメロディは、「続・夕陽のガンマン」の行軍のシーンで使われた口笛の曲によく似ています。
もう一つのテーマ・メロも、モリコーネが得意とする管弦楽っぽい哀愁を帯びた曲です。
サントラ盤は、日本ではシングル盤が発売されたのみでした。
その後、海外の海賊盤レーベル「POO」から、LP片面分のサントラがリリースされました。
戦争映画のわりにミリタリー調の曲は皆無で、アメリカ軍が落下傘で降下する緊迫したオープニングシーンで
牧歌的なモリコーネ節がかかるので、ちょっと違和感を覚えました(^_^;)
・・・と、ここまでが過去記事。
その後、2008年に米FSMから発売された1200枚限定12枚組CD「the MGM soundtrack treasury」に本作品のスコアが21曲収録され、さらに2012年にはQuartetレーベルから同内容の21曲入りCDが1000枚限定で発売されました。
そして、現在ではAmazonでダウンロード版が入手可能です。