ALTRIMENTI CI ARRABBIAMO!
監督:マルチェロ・フォンダート
音楽:グイド＆マウリツィオ・デ・アンジェリス
出演：テレンス・ヒル、バッド・スペンサー、ドナルド・プレザンス、ジョン・シャープ、マヌエル・ド・ブラ、デオグラティアス・ユエルタ、ホセ・パンツィオ、ルイス・バルベロ、カティ・シェパード
１９７３年 イタリア映画
ＧＷの連休に入り、おっさんもお休みがもらえて、気持ちにゆとりが出来たのでイタリアものを連投します 笑。
テレンス・ヒル＆バッド・スペンサーのコンビによるドタバタ・アクション・コメディの１本。
この２人が出てくる映画は、同じようなのが多いので、どれがどれだったかよく分からなくなってきます。
ストーリーは、高層ビル建設の邪魔になる遊園地を潰そうとするギャング一味が、
ヒル＆スペンサーが大事しているサンド・バギーを壊したことから、この子供がそのまま大人になったような２人組は大激怒、
ギャングが企む建設計画を台無しにするため立ち上がる・・・・というお話。
カーチェイスとドタバタで構成されたいつものヒル＆スペンサー節がさく裂する金太郎飴な作品ですが、安心して観ていられるという利点もあります。
ドナルド・プレザンスって、結構イタリア映画に出演してますが、パチモンと相性がいいんでしょうか。
監督のマルチェロ・フォンダートは、名作「ブーベの恋人」の脚本家として知られる一方、後に「E.T.と警官」といったカスものSFの脚本まで
手掛けていて、全く仕事を選ばない人のように思えます。素晴らしい。
なんと、この映画、２０２２年になってリメイクが製作され、Netflixで配信されています。
タイトルは、「サンド・バギー ドカンといこう」だそうです。
今頃になっても、この映画が再評価されてリメイクされることにおっさんも大満足。
音楽は、グイド＆マウリッツィオ・デ・アンジェリス兄弟。
主題歌は、「アラン・ドロンのゾロ」でお馴染み、オリヴァー・オニオンズ名義で兄弟が歌ってます。
今回も陽気なユルユルソングでなごみます。この曲は、インストバージョンもあります。
アクション・コメディなので、スコアの方も終始陽気なトラックが並びます。
サイケなインストロックをバックにサックスがブロウしまくるスコアや、
メキシカンなアコースティックチューン、フュージョンっぽいスコア、さわやかなイージーリスニングなスコア等々、
相変わらずの節操なしの多国籍スコアを提供しています。
サスペンスフルなアンダースコアは１曲だけなので、その曲だけ除いたら、スーパーでBGMとして流しても大丈夫なんじゃないかと思います 笑。
この兄弟のスコアの面白いところは、テーマ曲のモチーフが活かされる曲が少なく、
全く関係ないメロを持った劇伴がいろいろ出てくるところ。
モチーフが活かされる曲は、ほとんどインストバージョンといえるぐらいアレンジが一緒です。
サントラは、公開当時は本国でシングル盤しか発売されなかったような気がするのですが、
２０２１年になって、遂にイタリアでＣＤが発売されました。
全１４曲４０分、しっかりステレオ収録されていて、こんなものがいまだに出てくるとは、
イタリア恐るべし。この調子で、「レッドオメガ追撃作戦」あたりもフルスコアのＣＤ出してほしいなあ。
「レッドオメガ・・」も、一応LPと同内容のダウンロード版があるので、これにボーナス・トラック付けてCDにして欲しいなあ。