THE EXTERMINATOR
監督:ジェームズ・グリッケンハウス
音楽:ジョー・レンゼッティ
主演:ロバート・ギンティ、クリストファー・ジョージ、サマンサ・エッガー、スティーヴ・ジェームズ、トニー・ディベネデット、ディック・ヴォッチェリ
1980年 アメリカ映画
ジェームズ・グリッケンハウス監督が描く、80年代のバイオレンス・アクションムービー。
B級なんですが、当時としては驚きのゴア描写も手伝って、カルトムービー化した作品です。
冒頭のベトナム戦争での首チョンパシーンはすごかった。スタン・ウィンストンとトム・バーマンという2人の大御所が若き日に手がけた特殊メイクが秀逸です。
ストーリーは、ベトナム戦争帰りの戦友同士が勤め先のビール会社のビールを盗もうとしたチンピラを持ち前の戦闘能力で撃退します。しかし、そのことでチンピラから恨みを買い、1人は待ち伏せに会って全身麻痺の大怪我を負います。もう1人は、戦友を植物状態にしたチンピラを1人また1人と血祭りにあげていき、さらに彼は処刑人として街に暗躍する大物の悪党までを始末し始める・・・というお話。
結構唐突にお話が展開したり、バイレンス描写以外は凡庸な演出の作品ではありますが、後半うるっとくる展開もあり、なんとも言えない味のある作品です。
映画のポスターには、フルフェイスのヘルメットを被った黒ずくめの男が火炎放射器を構えるかっこいいポーズが写ってますが、こんなシーンはありません😁
テレビで放映された時は、何故か主人公の吹替を
元野球選手の江本孟紀があててました。
音楽は、ジョー・レンゼッティ。
スコアは全体的にオーソドックスで地味な印象です。
ブルースっぽいインストや、安っぽいフュージョンスコアもあります。
スコア自体には、メロディはなく、中にはジメッとした不穏な雰囲気のスコアもあるので、このあたりは70年代のホラーサスペンスのような風合いもあります。
劇中、ジャズコンサート会場のシーンが出てきますが、司会者から「スタン・ゲッツ!」と紹介される人が・・・。
なんとホンモノのスタン・ゲッツでした。
演奏されるのは、Kali Auという曲。
これは驚いた。
そして、何と言っても本作品の一番の聴き物は、哀愁を帯びた味わい深いカントリーな主題歌"Heal It"
歌うのは、1982年に惜しくも亡くなったロジャー・ボウリング。
エンドタイトルソング"Friday Night Fool"もこの人が歌っています。
サントラは、公開当時には発売されなかったのですが、最近になって限定500枚の見開きジャケ赤盤のアナログLPが発売されました。もちろん、これまで全く音源化されたことが無かったロジャー・ボウリングの主題歌も入っています。
そして今年、遂にNotefornoteレーベルから500枚限定でCDも発売されます。ホントは5月発売だったようですが、延期されてるのかな? 発売が遅れているようです。