AIRPORT
監督: ジョージ・シートン
音楽: アルフレッド・ニューマン
出演: バート・ランカスター、ディーン・マーティン、ジーン・セバーグ、ジャクリーン・ビセット、ジョージ・ケネディ、ヘレン・ヘイズ、ヴァン・ヘフリン、モーリン・ステイプルトン、ロ
バリー・ネルソン、ダナ・ウィンター
1970年 アメリカ映画
平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・
後にブームになったパニック映画の草分け的存在にして、「エアポート」シリーズの原点となった傑作。
豪華なオールスターキャストやグランドホテル形式のドラマ展開など、
後のパニック映画のお手本のような作品に仕上がっています。
「エアポート」シリーズとの違いは、旅客機と空港の両方にスポットを当てていること。
胴体に風穴が開いた旅客機を着陸させるべく、
猛吹雪で機能停止に陥った空港滑走路を急ピッチで修復するシーンなど、
手に汗握る場面が展開します。
ちなみに後のシリーズは飛行中の旅客機に重きが置かれていて、空港は最初だけだったりします。
ただ、ちょっとドラマの部分がかったるい気がして、たたみかけるようなスピード感溢れる展開に水を差しているような気がしました。
本作は、ヘレン・ヘイズがアカデミー助演女優賞を受賞したほか、7部門でノミネートされています。個人的には、60~70年代アクション映画の名脇役ジョージ・ケネディが出ていることと、ジャクリーン・ビセットが出てるのがポイント高し。
音楽は、これが遺作となったアルフレッド・ニューマン。
往年の古き良き時代のスコアを数多く手がけた人で、作品は200を越えると言われています。
基本的にクラシックをベースにしたまさに王道路線のフィルム・スコアを書く人で、ジャズやラテンの要素はあまり取り入れたことが無かったように思います。
そういう中で、遺作である本作では、メイン・タイトルにこれまでと違ったアプローチを聴くことができます。これまで彼が手がけてきた西部劇スコアっぽい迫力ある前半部に続いて飛び出すのが、
コンガをバックにあしらったちょっぴりラテンっぽい展開。
なんとなく当時のアクション映画のスコアを意識したような都会的な雰囲気を醸し出しています。
とてもスリリングな曲で、この曲も後のパニック映画スコアのお手本になっているような気がします。ただ、いきなり2曲目に登場するのが、とっても甘美な「愛のテーマ」。
世間では、この曲が人気あるようで、パーシー・フェイス楽団(だったかな?)がカバーしてヒットしているようです。
そのため、MCAのサントラ・コンピレーション盤なども「愛のテーマ」が収録されてたりして・・・・、メイン・タイトルの方はあんまり重要視されてなかったのかなあ。
でも、個人的にはこんなユルユルな愛のテーマより、メイン・タイトルの方が絶対いいと思うんだけどなあ。
他の劇伴も、ライトなロック・アレンジの曲があったり、愛のテーマの延長のようなゴージャスな曲があったり、
そっち系の「甘い」スコアが中心で、スリリングな展開の曲はほとんどありません。
アクション・スコア好きには、ちょっと物足りない内容かも知れませんが、
メイン・タイトルは一聴の価値ある傑作だと思います。
CDは廃盤になって、しばらくプレミアが付けられていましたが、その後「永遠のサントラ999 BEST&MORE」シリーズ第2弾にラインナップされ、比較的お手軽な価格で購入することが出来るようになりました。でもこれも限定盤なので、そのうち悪質なプレミアが付けられるんだろうなあ。
・・・と、ここまでが過去記事。
CDの再発はありませんが、現在ではダウンロード版が入手可能になっています。
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