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監督:ジョーダン・ピール
音楽:マイケル・エイブルズ
主演:ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、シャハディ・ライト・ジョセフ、エヴァン・アレックス
2019年 アメリカ映画
「ゲットアウト」に続くジョーダン・ピール監督作品。
ストーリーは、幼い頃に海辺の遊園地の中で恐ろしい体験をし失語症になった女性が、結婚して二児の母となっています。ある日、家族の提案で再びその海辺に遊びに行くことになりますが、そこで彼女は真っ赤なツナギを来た自分そっくりの女性に遭遇して・・・というお話。
ドッペルゲンガーに追われる恐怖を描いていますが、オカルトホラーかと思いきや、途中からサスペンスホラーに変わっていきます。どことなくM・ナイト・シャマラン監督作品を彷彿とさせる怪作です。
「チャド」や「グーニーズ」のビデオが並んでいたり、往年のホラーやSFへのリスペクトも感じられます。
種明かしにちょっと無理はありますが、本編中盤からグイグイと引き込まれていきます。
キャストは、主演のルピタ・ニョンゴが「スター・ウォーズ 」シリーズや「ブラックパンサー」に出てたということは分かりましたが、その他は知らない人ばかりでした。
音楽は、ジョーダン・ピール監督作品を3作連続で担当するマイケル・エイブルズ。
メインタイトルは、清らかで歯切れがいいんだけどどこか不気味な子供のコーラスで始まります。途中から入るバックの楽器が民族音楽風でストレンジな雰囲気を醸し出していて刺激的。これは一度聴いたら忘れないなあ。
劇伴奏もインパクトのある民族音楽風なパーカッシブなスコアがあったり、個性的なスコアが並びます。
ホラー映画ならではの不穏なメロディのストリングススコアもありますが、目立つのはゴングの音色を生かしたヒーリングっぽいスコアや、サスペンスシーンで流れるザクザクと切り込むようなストリングスチューン。
ダルシマーが良いアクセントになっています。
川井憲次の「攻殻機動隊」を思わせる民謡調のコーラスも顔を出します。
最近のホラーにしては輪郭のはっきりしたスコアが多い印象です。
本作品のスコアは、放送映画批評家協会賞の音楽賞にノミネートされています。
エンディングには、ミニー・リパートンの"Les Fleurs"が流れます。
サントラは、CD、ダウンロード、アナログの3種類が発売されています。