GOOD GUYS WEAR BLACK
監督:テッド・ポスト
音楽:クレイグ・セイファン
出演:チャック・ノリス、アン・アーチャー、ロイド・ヘインズ、ジェームズ・フランシスカス、ダナ・アンドリュース、ジム・バッカス、スーン=テック・オー、ラリー・ケイシー、アンソニー・マニノ、ジョー・ベネット、ジェリー・ダグラス、アーロン・ノリス
1977年 アメリカ映画
チャック・ノリス先生がまだ30代後半の頃に出演したB級サスペンスアクション。
サスペンスが主体なので、ノリス先生のカンフー技の数々を期待すると肩透かしを食らいます。
ストーリーは、ベトナム戦争の早期終結を図るため、アメリカの上院議員が秘密裏に北ベトナムと密約を交わしますが、交換条件として北ベトナムに多大な損害を与えているCIA特殊部隊チームの抹殺を要求されます。
特殊部隊チームは架空の捕虜救出作戦を指示され、北ベトナムで待ち伏せに遭い壊滅的な打撃を受けます。
敵の猛攻をかいくぐり、なんとか数名のエージェントが帰還しますが、
5年後、生還したチームのメンバーが次々と謎の死を遂げる・・・というお話。
小粒ですが、70年代に流行ったアメリカ政府がからむ陰謀モノの系譜に入る1本です。
監督はテッド・ポストだし、キャストも意外に充実しているし、
そこそこ楽しめる作品になっています(ほんとか?)。
「コノオンナヲ、コロス!」のセリフでお馴染み(でもないか笑)「フィナルカウントダウン」の日本兵役スーン=テック・オーが敵役で出てきます。
先生の弟、アーロン・ノリスもちゃっかり出ています。
音楽は、クレイグ・セイファン。
キャリア初期の作品で、70年代アクションTVシリーズのようなクロスオーバーな雰囲気のスコアになっています。
そこへ突然小鳥のさえずりのようなピコピコシンセが入るという、ちょっぴりゲテモノな雰囲気のあるスコアです。
とはいえ、ジャズやレアグルーヴのテイストもあるので、ピコピコを除けばグルーヴィーで聴きやすいスコアだと思います。
気だるいサックスが全体のリードを取り、バックはストリングスとバンドが支えます。
ストリングスは、どことなくラロ・シフリンあたりを彷彿とさせ、70年代ならではの雰囲気がたまらない。
ただ、テーマモチーフらしきものはあるものの、キャッチーではないのであまり印象に残りません。
それにしても耳障りなピコピコ、どうにかならんかったのかなあ。
これ、入れる必要があったのだろうかとつくづく疑問に思います。
サントラは、2023年に米BSXレーベルから「バイオニック・マーダラー」(1982)とカップリングの500枚限定のCDが発売され、現在では本作品単独のダウンロード版が発売されています。