THE EQUALIZER 3
監督:アントワーン・フークア
音楽:マーセロ・ザーヴォス
出演:デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング、デヴィッド・デンマン、エウジェニオ・マストランドレア、レモ・ジローネ、ガイヤ・スコデッラーロ、アンドレア・スカルドゥッツィオ、アンドレア・ドデーロ、サルヴァトーレ・ルオッコ、ブルーノ・ビロッタ
2023年 アメリカ映画
ディンゼル・ワシントン主演のヒットシリーズ第3弾。
監督は、シリーズ全てを手がけるアントワーン・フークア。この監督、「極大射程」の頃からおっさんのお気に入り。
ストーリーは、シチリアでの任務中に瀕死の重症を負ったCIAエージェントが、街の住人に手厚い看護を受け回復したことから、この地で住人とともに余生を過ごそうとしたところ、街の住人たちは地元のギャングに長い間苦しめられていることを知り、彼は住人たちのためにギャングに立ち向かう・・・というお話。
構図としては、ふらりとやってきた凄腕の男が、街の住人を助けるため、はびこる悪党を一網打尽にする、「シェーン」のような勧善懲悪型の構図になっています。
使い古された金太郎飴的な展開だけど面白い。
意外にグロいので、グロが苦手な人は要注意。R15+指定。
ジョン・ウィックのような畳み掛けるような電光石火の殺陣シーンは少なめですが、どっしりと構えて無敵の強さを誇るワシントンは、観ていて気持ちいい。
丸腰でふら〜っとやってきて、素手で相手の腕をへし折ったり、相手の銃を奪って撃ち殺したり、合気道を思わせる静の動きのアクションが独特の味を出しています。
ダコタ・ファニングがすっかり大人になって綺麗になってます。
一応シリーズ最終作ということで、良い終わり方をします。
それにしても、このシリーズは面白い。アントワン・フークア監督作品ってハズレがない。安定の面白さ。
音楽は、前作までのハリー・グレッグソン・ウィリアムズからマーセロ・ザーヴォスにバトンタッチ。
今時のハイプリッドスコアですが、ドラマ描写では主にストリングスが活躍するスコアです。
最近主流のアクションスコアという感じで、定番の音作りで安定してます。
劇伴の中には、静かなピアノのリフが繰り返されるヒーリングっぽい曲もあれば、冷徹で硬派なアクションスコアもあります。
ナイン・インチ・ネイルズを思わせるインダストリアルなハードテクノ調のスコアもあるので、この人はもともとクラシック畑の人ではないなと思ったら、この曲はスコアではなく、オランダのオルタナ系ミュージシャンThomas Azierが書いた"love,disorderly"という曲でした。
すっかりだまされた😅
ハリー・グレッグソン・ウィリアムズが手掛けた前作までのモチーフは今回は聴けませんが、本作独自の哀しげでリリカルなモチーフがあります。
ラストは感動的なスコアで盛り上げて締めくくります。
サントラは、ダウンロード版が入手可能です。