MANAOS
監督:アルベルト・ヴァスケス=フィゲロア
音楽:ファビオ・フリッツィ
出演:ファビオ・テスティ、アゴスティーナ・ベッリ、フロリンダ・ボルカン、ホルヘ・リヴェロ、アンドレス・ガルシア、アルフレード・メイヨ、アルベルト・デ・メンドーサ、ホルヘ・リューク
1978年 イタリア / スペイン / メキシコ映画
今夜は、70年代後期マカロニパチモンアクションをご紹介。
70年代を中心にイタリアのウエスタンやアクション映画などで活躍したファビオ・テスティが主演しています。
ストーリーは、19世紀のアマゾン奥地に大規模なゴム園があり、
そこではインディオたちが奴隷として働かされています。
その中の何人かが、意を決してゴム園から脱走を図り、卑劣な経営者への復讐を開始する・・・というお話。
監督は、スペインのベストセラー作家アルベルト・バスケス=フィゲロア。ほんとかなあ。
映画「アシャンティ」の原作者でもあるんですが、この映画もこの人の小説が原作らしい。
なお、一応お◯ぱいが出るおっさん向けのサービスショットがありますが、控えめです。
当然ながら、本邦劇場未公開ですが、後にビデオが発売されています。
(邦題がヒドいのはそのためです。)
ビデオパッケージの裏面には、評論家中根幸夫氏推奨作品と太鼓判が押されています。
中根幸夫さんという方は存じ上げないのですが、ネットで検索すると
近代映画社から発売された「なつかしのレコードジャケットコレクション」という本の監修などもされた方のようです。
パチモンを推奨するとは、お目が高い。
音楽は、ファビオ・フリッツィ。
主題歌は、フリッツィとクロスボウというユニットによる、
黒いグルーヴを感じさせるインチキ・ファンキー・ディスコチューン。
要は、いつものビクシオ=フリッツィ=テンペラの3人組が演奏しているんじゃないかと勘繰ってしまいます。
アフリカンなパーカスと70年代ディスコを思わせるストリングスが合いの手的に入るノスタルジックな曲で、
おっさんはキライではないなあ。
この曲は、インストバージョンもあります。
イタリアのスコアらしい美メロで小っ恥ずかしいメロドラマチューンがあり、これが本作品のモチーフとなっています。
サスペンスチューンは、プログレの匂いを感じさせつつも、
どうしても脳裏にルチオ・フルチのゾンビホラーを連想させてしまう雰囲気があります。
「シャドー」のファビオ・ピニャッテリのプレイを思わせるフレットレスベースがカッコいい。
もしかして、ピニャッテリ自身が演奏してるのかな?
イタリアン・サウンドトラックにはお約束のインチキ南国風トロピカルトラックも入っています。
南米が舞台なのに、何故か男性コーラスと土俗的なパーカッションによるアフリカンなチューンを提供してしまうのもマカロニ映画ならでは。
サントラは、公開当時には発売されませんでしたが、後に発掘音源が本国イタリアでCD化されました(限定500枚)。
現在では、ダウンロード版が入手可能です。