THE WARRIORS
監督:ウォルター・ヒル
音楽:バリー・デ・ヴォーゾン
主演:マイケル・ベック、ジェームズ・レマー、トーマス・ウェイツ、ドーシー・ライト、ブライアン・タイラー、デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ、デヴィッド・ハリス、デヴィット・パトリック・ケリー
1979年 アメリカ映画
お楽しみいただきました(そんなわけないか笑)GWのパチモン祭りもそろそろお開きにして、まともな作品を紹介します。
実は、この作品、紹介したことがあるもんだとばかり思ってたら、まだでした。
おっさんのお気に入りだったウォルター・ヒル監督が手掛けたバイオレンス・アクション。
不良グループの一夜の逃走劇という単純明快なプロットで最後までみせる、
70年代B級アクションならではの手際が素晴らしい。
ストーリーは、ストリート・ギャングの大規模集会で、演説中のリーダーが何者かに射殺され、
不良グループ「ウォリアーズ」に疑いがかけられ、メンバーは他のグループから追われることになる・・・というお話。
中学生の頃、初めてサントラ聴いてカッコいい曲だなあと思い、映画観に行こうと思ったら、
禁止映画に指定されてました。
当時は、ものすごくエッチなシーンがあるんじゃないかってドキドキしたものですが、
今思えば、おそらく不良な若者の乱闘シーンが多かったからではないかと思います。
アメリカでは、上映中の劇場で乱闘が起きたとか・・・。
ストリート・ギャングごとに統一コスチュームがあるのには、ちょっと笑ってしまいます。
特に「ベースボール団」、凶器はバットです 笑。
今観ると、この統一コスチュームとクサいセリフが玉に瑕ですが、
当時としてはなかなかスタイリッシュな映像だっんだと思われます。
音楽は、罵詈雑言みたいな名前のバリー・デ・ヴォーゾン。
メイン・タイトルは、ディスコ調の4つ打ちのシーケンスパターンに、
シンセやハードエッジなエレキギター、ローズが絡むロックなインスト・チューン。
メロらしいものはないのですが、同じパターンの繰り返しがなんともクール。
子供心に、「カッコええ!」と思ったものでした。
本編のスコアのあちこちに出てくる「モワ~ン」というS.E.っぽい音のシンセは、
「ゾンビ」にも頻繁に使われたので、なんとなく不気味な感じがします 笑。
劇伴は、レアグルーヴっぽいブラックなノリのスコアもあって、
聴きどころも多いのですが、公開時に発売されたサントラは、スコアと歌モノのコンピレーション盤で、
スコアはメイン・タイトルを含めて3曲しか収録されませんでした。
歌モノは、ジョー・ウォルシュ、デスモンド・チャイルド、マンドリル等といったアメリカン・ロックが
収録されていました。
歌モノの方は、子供の頃は余計な歌がいっぱい入ってるなあ、うるさいロックだなあ、全然よくないや、と
曲を飛ばして聴いたものですが、おっさんになって聴き返してみると、なかなかカッコイイ曲揃いではないですか。
年取って、いぶし銀のロックの良さが分かってきたみたいです。
エンド・クレジットで印象的に流れるジョー・ウォルシュの「In The City」は、バリー・デ・ヴォーゾンとの共作です。
その後、2013年になって、米La-La-LandレーベルからLP音源にスコア約30を追加した長尺盤が
限定3000枚で発売されました。
現在では、LP音源と同内容のダウンロード版も発売されています。