RACE WITH THE DEVIL
監督:ジャック・スターレット
音楽:レナード・ローゼンマン
主演:ピーター・フォンダ、ウォーレン・オーツ、R・G・アームストロング、ララ・パーカー、ロレッタ・スウィット、クレイ・タナー、ウェス・ビショップ、ジャック・スターレット
1975年 アメリカ映画
典型的な70年代B級アクションの逸品。
ストーリーは、キャンピングカーの男女4人が、邪教集団の悪魔の儀式を目撃してしまったことから、信者たちに追われる羽目になるという・・・というそれだけのお話。
それだけの単純なお話なんですが、これが面白いのです。
ピーター・フォンダとウォーレン・オーツが出ているので、それだけでも見応え十分なのですが、さらに本作のウリは、オリジナル・タイトルにあるように邪教集団とのカーチェイス。
これが結構な迫力があって、マッドマックスあたりを彷彿とさせます。
普通この手の映画では、4人が1人ずつ消されていくのですが、本作はちょっと違うところが珍しい。
ラストもツッコミどころはあるものの、そんなことを気にするようではB級アクションは楽しめません。
そつなく90分にまとめてあるコンパクトな作品で、サクッと観れてしまいます。
ちなみに、今年9月にまさかのリバイバル上映がされるらしいです。
音楽は、レナード・ローゼンマン。
オープニングは、いきなり激しめの現代音楽風なスコアが登場します。掻きむしるようなストリングスがおっさん好み。これに土俗的なパーカッションがかぶる何とも刺激的なオープニングスコアです。
劇伴になると、ホームドラマ調の穏やかでライトなものや、パプでの乱闘シーンに流れるフィドルをフィーチャーしたテンポの早いインストカントリーもありますが、サスペンスフルな描写になると、「続・猿の惑星」や「コンバット」を思わせるミリタリースネアを使ったスコアが出てきます。
クライマックスのカーチェイスシーンのスコアは、ダイナミックかつスリリングなアクションスコアになっています。
このアクションシーンのスコアでは「コンバット」の劇伴によく似たパターンが出てきます。
本作品のスコアは、作曲家を知らずに聴いても、レナード・ローゼンマンと分かる方は多いんじゃないかと思います。
サントラは、公開時には発売されず、2017年になって米Intradaレーベルから「メイキング・ラブ」(1982)とカップリングとなったCDが発売されました。
本作品からは、23曲30分が収録されています。